ムダに楽しく、ビスコッタ

Notリア充。アンチVery。 どうしようもないオンナ30代。いかに東京を遊びつくせるか。

キャリアウーマンの酒癖について

20代後半の時、著しく酒癖が悪くなった時期があった。
酔うと、とにかく感情的になってしまうのだ。
いじられて笑えなくて怒って落ち込んで、トイレからなかなか戻らないこともあった。
もちろん、友達に迷惑をかけることになる。
だから翌日はかならず後悔する。
いつも「もう二度と飲むものか」と誓っていた(もちろん、すぐ忘れる)

しかしながら、30歳を過ぎたところから、もっっっのすごい笑い上戸になった。
酒の席自体が楽しくなりすぎるのだ。
あまりよくない表現だけど、わたしはお酒でトンでいるのかもしれない。

こんな感じなので、決して酒癖がよくなったわけではないのだが(自覚はある)、
それでも20代後半と、30代の酒癖の種類に変化が起きた…と思っている。

20代は周りの目を気にしすぎていた。
自分を攻撃するものが許せなくて、そして傷つきやすかった。
普段は気を張っていれるのだが、お酒が入るとタガが外れやすくなる。無駄に傷ついて反抗して、その結果、攻撃されたことよりも、自分のしたことで落ち込む羽目になるのだ。うん、最悪。

30代の酒は少し違う。
なんかもう、どーでもいいのだ。
投げやりな感じではない。「人目」よりも「楽しさ」重視である。

『笑っとけ、笑っとけ。
今、笑っておかないと損だぞ―』

楽しめる空間はいつも刹那的だ。
どれだけ愛していた仲間でも、関係性が変われば、空間は崩壊する。そのことを30年以上生きて、痛いくらい身に染みてきた。
その痛さのおかげで、強くもなれた。
だから、楽しさを作り出せる30代になれた。

『せっかくだから、楽しめる時に楽しんでおこうよ、アンタ。』

もう一人の自分が、うまい酒を誘ってくる。
こんな感じだから、バカみたいに笑って、翌日のどが痛いことがあっても、
後悔することは減ったのだ。





「なんか、それって、二丁目の方々にちょっと似てるね」
同世代のキャリアウーマンの友人に、この話をした感想である。

「だって、"自分で楽しさを作る"って、もうオンナとして強すぎじゃね?」

そういう彼女も笑い上戸だ。そしてもちろん、自分たちのナイーブさも理解している。
そんなに強くないからこそ、我々は楽しむ技を覚えたのだ。
彼女とは、かなり濃い酒をともにさせてもらっている。
日々どーしよーもない理不尽さをお互い吐き出したり、
私が失恋して、それこそ究極にナイーブでめんどくさい時期に、
酒に逃げた私の八つ当たりをうまくスルーしながらうんうん聞いてくれたり、
ほんと、ありがたい限りだ。

オンナは孤独である。
だから、刹那の瞬間を愛おしみ、
精一杯楽しむのだ。


まぁ、できるなら。
この先も、飲み続けようぜ、戦友よ。